Tradition News

February 2015

スポーツシートの50年

2015年はレカロスポーツシートの50周年にあたる年である。この記念となる年を盛大に祝わなければなら ない。 フォームパッドとサイドサポ-トを備えた特徴あるシートはカーシートに革命をもたらした。一世代前 のシートは主にメタルスプリングと馬毛のクッションから構成されていた。レカロ 製品により、量産車に始め てスポーツ特性が導入された。

1965年9月に レカロ スポーツシートが国際モーターショー (IAA) において初めて展示された。またこれより少し遅れたがフランクフルト でも同様に プロジェクト ネーム「Autonova」において、ファミリーカ ーとスポーツタイプ2シーターのデザイン研究が紹介された。 「Autonova」と「レカロ スポーツシート」は 、IAAではそれぞれ別に プレミアを祝ったが、この両プロジェクトには当初の予想以上に多く の共通点があることが判明した。ジャーナリストのフリッツ B. ブッシ ュ(Fritz B. Busch)、そしてウルムでデザインを専攻している各々 25歳のミヒャエル・コンラッド(Michael Conrad)とピオ・マンズ (Pio Manzu)から構成される「Autonova」チームは当時、非常に 先駆的な研究草案を開発した。「Autonova fam」はいわば今日のバ ンのプロトタイプである。この二人は更に「Autonova GT」 により、 スポーツタイプのカーバリエーションを表現した。そしてこのチームは 開発を更に強化できるよう、産業界からのサポートを得た。このように してその少し前に創立されたシート会社レカロからこの内装が誕生し た。この「fam」用にシュツッツガルトのエンジニアがウルムのデザイナ ーとともに、回転折りたたみ式シートを装備したバリアブル室内シス テムを開発した。「GT」用にはマンズとコンラッドが楔形のシートをデ ザインした。

この新シート開発プロジェクトのタイミングは、レカロのシートエンジ ニア・チームにとっては非常に都合の良いものであった。ヴォルフガン グ・フスネッガー(Wolfgang Fußnegger)、ヨルク・レサグ(Jörg Resag)、そしてペーター・ツリュービンガー(Peter Trübinger)の若 き社員が、初の量産可能なデザイン開発に取り組んだ。「Autonova GT」に取付けたプロトタイプをベースに、当時創立されたばかりのレカ ロのカーシート・オファーを理想的に補充するレカロスポーツシート が誕生した。これまで主要取引先であるポルシェには、すでにロイター時代にポルシェ356モデルに取付けた実証済みのシートを納品してい た。そしてここにおいて新型ポルシェ911に更に良好にマッチするスポ ーツ性を強調するスポーツタイプシートが誕生した。 このスポーツシ
ートは当初から自動車メーカーのOEM用にのみ設計されていたわけ ではなかった。コンソールにより、各車両タイプへ追加的に取付けるこ とも可能であった。

このプロトタイプはIAA 1965において、見本市ビジターに感嘆の声 とともに迎え入れられた。このチームは見本市において直接、最初のオ ーダーを得ることができたはずだが、この新製品の正式価格はまだ決 定されていなかった。見本市でのニーズにより、シュツッツガルトの会 社経営陣が魅力的なオファーを提示することになった。このスポーツ シートはそのスタートからレカロを成功へと導いた。これは何も驚くべ きことではなかった。このスポーツシートとその後継製品は、その当初 から有用性の基準である高品質、安全性、そして独創的なデザインを 具現化していたからである。それゆえに継続開発されたスポーツシー
トのDNAが今日においても、車であろうがあるいは航空機であろうが、レカロシートに秘められているのである。